泌尿器科

 藤田医科大学 腎泌尿器外科学教室では小児から高齢者、先天性疾患から悪性腫瘍まで泌尿器に関する全ての疾患において、最先端医療を提供するとともに最期まで患者さんに寄り添う医療を提供しております。特に、2009年より全国に先駆けて導入したロボット支援手術は、様々な低侵襲手術を希望して全国から数多くの患者さんが訪れています。
岡崎医療センターではこの流れを受け継ぎ、日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医 (日本内視鏡外科学科:腹腔鏡技術認定(泌尿器)) を持つ2名(日下、深見)が常勤し、 泌尿器ロボット支援手術プロクター認定(前立腺、腎、膀胱) (日下)の指導の下、患者さんにやさしい治療を心掛けます。ロボット支援手術や腹腔鏡手術といった低侵襲手術をはじめ、悪性腫瘍、尿路感染症、排尿障害を中心に診療いたします。
 ロボット支援手術に関しては2020年7月から前立腺癌と腎癌に対して保険適応となりました。前立腺肥大症手術に対しては従来の経尿道的前立腺切除術(TURP)に加え、経尿道的前立腺レーザー核出術(HoLEP)と三河地区初となるGreenLight レーザ療法(PVP)を導入いたしました。GreenLight レーザ療法(PVP)は2020年11月から開始予定です。
 
 
(2020年4月28日 藤田医科大学 岡崎医療センター ロボット支援手術 初例)

対応可能 疾患名

各種悪性腫瘍(腎癌、尿路上皮癌、前立腺癌、精巣腫瘍)、尿路性器感染症、排尿障害(前立腺肥大症など)
医療設備 手術ロボット(ダビンチXiシステム:1台)、腹腔鏡手術装置、ホルミウム・レーザー、リソクラスト、尿流動態検査装置、腹部超音波検査装置、軟性膀胱尿道鏡,腎盂尿管鏡など

尿路結石手術に関してはホルミウム・レーザー、リソクラストによるTUL, f-TULは施行可能ですが、ESWL(体外衝撃波結石破砕装置)ならびに経皮的腎砕石術(PNL)は設備がなく、藤田医科大学病院ならびに近隣施設にご紹介することとなります。

▶当院で実施している保険診療可能なダビンチ手術

教授紹介

  • 日下 守

    教授

    Mamoru Kusaka

    日下 守

    専門・実績

    専門 
    ロボット支援手術(前立腺、腎、膀胱) 腎移植

    専門医 認定医
    日本泌尿器科学会 専門医 指導医
    日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 
    日本泌尿器内視鏡学会 泌尿器腹腔鏡技術認定医
    日本内視鏡外科学科:腹腔鏡技術認定(泌尿器)
    泌尿器ロボット支援手術プロクター認定(前立腺、腎、膀胱)
    日本移植学会 移植認定医
    日本臨床腎移植学会 認定医

    職歴
    1991年6月~大阪医科大学ならびに枚方市民病院で泌尿器科研修医
    1993年6月~大阪医科大学 泌尿器科 専攻医
    1995年8月~米国ボストン ハーバード大学外科学教室 Research Fellow 
    1998年8月~大阪医科大学 泌尿器科 助手
    2000年2月~済生会中津病院 泌尿器科 医員
    2001年4月~大阪医科大学 泌尿器科 助手
    2002年4月~藤田保健衛生大学 泌尿器科学 講師
    2009年10月~藤田保健衛生大学 腎泌尿器外科学 准教授
    2012年4月~藤田保健衛生大学 臓器移植再生医学 教授
    2013年1月~藤田保健衛生大学 腎泌尿器外科学 教授
    2020年4月~藤田医科大学 岡崎医療センター 教授

    アピールポイント

    泌尿器悪性腫瘍に対するロボット支援手術を中心とした最新治療、先端治療を提供することを基本姿勢としながら、身内に対する治療:自身の親であったらどのような治療を行うか を常に念頭に置き、日常診療を行うよう心掛けたいと考えています。藤田医科大学病院でのロボット支援手術の経験は、前立腺全摘除術160例以上を含む200例以上を自身で執刀してまいりました。さらに他大学、他施設で新規導入されるロボット支援手術(膀胱全摘除術)の際にはプロクターとして指導を行ってまいりました。 岡崎医療センター 泌尿器科では、ロボット支援手術に関して 私同様経験豊富な深見先生、新進気鋭の若手 元永先生とともに、地域に密着した医療を心掛けたいと存じます。

スタッフ紹介

  • 深見 直彦 准教授

    〇専門・実績
     日本泌尿器科学会 専門医  指導医
     日本泌尿器内視鏡学会
     泌尿器腹腔鏡技術認定医
     日本内視鏡外科学科:腹腔鏡技術認定(泌尿器)
     日本移植学会 移植認定医

  • 元永 智績 助手

    〇専門・実績

当科の特徴

ロボット支援手術について

2020年7月1日より、ロボット支援手術はロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術(RARP)とロボット支援腹腔鏡腎部分切除術(RAPN)が保険診療で行えるようになりました。

ロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術(RARP)について

2009年から藤田医科大学腎泌尿器外科学教室では限局性前立腺癌に対してロボット支援腹腔鏡下根治的前立腺全摘除術(RARP)を行ってまいりました。前立腺と精嚢腺の摘除、尿道と膀胱を吻合するもので、早期の前立腺がんに対する有効性が確立された治療方法の1つです。開腹手術と比較比して、傷が小さく痛みが軽度で、手術後の回復が早い、手術中の出血量が少ないなどの利点があります。癌の治療実績は従来の手術とほぼ同等です。
岡崎医療センターでは2020年4月28日の第1例目から、これからご紹介する術式でRARPを行っています。 

当科手術の特徴(RARP)

RARP導入当初から一貫して周囲組織の温存と尿路の再建でtotal pelvic reconstruction (TPR) を行ってまいりました。
 
前立腺摘除に関しての特徴は、全例基本的に側方アプローチで行っています。

側方アプローチにより膀胱頸部を温存して円滑な手術操作による時間の短縮と、尿失禁の予防に努めます。
前立腺全摘除が完遂されると、ちょうど骨盤内臓器の中で前立腺のみが核出され周囲組織がそのまま温存されます。

摘除に引き続き後壁の補強を行います。(Rocco suture)

膀胱尿道吻合は連続縫合で行います。

前壁の補強を行います。

TPRを行うことにより、前立腺周囲組織を摘除前の解剖学的構造に極力復帰するよう尿路再建を行います。

この術式により、出血量が少なく、術後の回復が早く、尿失禁を予防し患者さんにやさしい治療を行うことを心掛け、術者として修練を継続しています。
前立腺周囲に走行している神経血管束(男性機能や尿道括約筋機能に関連)を温存することにより、術後の尿失禁や男性機能の保持・回復が早い傾向があります。当院では神経温存例で尿禁制が早く改善する傾向を認めるため積極的に神経温存手術(片側のみでも)を施行しております。

一方、腹腔鏡下前立腺全摘除術にも欠点があります。開腹手術の既往で腹腔内に癒着がある場合、緑内障(閉塞隅角)や手術体位の問題で本術式が採用できない方もありますので主治医と相談して下さい。

(挿入図は全てUrologic Surgery Next “ロボット支援手術“ 前立腺の手術 白木良一(藤田医科大学 腎泌尿器外科 主任教授)担当分より引用、改変しています)