DESCRIPTION
24時間365日受け入れ可能な救急病院であり、また、大学病院として体への負担が少ない低侵襲手術やがん治療など、高度医療を担う使命があります。高齢化が進む現代では、脳卒中や心筋梗塞など急性期の患者さんの搬送も多く、回復期、リハビリ等を担っていただく地域のクリニックや在宅看護・介護施設との連携は必要不可欠。今後はそうした地域医療の仕組みづくりにも積極的に取り組んでいきたいと考えています。
プロフィール
藤田医科大学岡崎医療センター病院長
鈴木 克侍
慶應義塾大学1980年卒業
専門は上肢、関節リウマチ、再建外科、微小血管外科、骨折治療。藤田医科大学医学部教授。2021年8月より同大岡崎医療センター病院長。
藤田医科大学岡崎医療センターの概要や機能について
当院は地域の医療機関と連携した24時間365日の救急医療体制を整えています。一般病床400床の病院で、建物は8階建て。外来部門を1階に集約し、重症者の緊急手術に対応できるよう救急外来から手術室、集中治療室フロアへの直通エレベーターを設置するなど、迅速な治療を可能にする機能を備えています。
地域の方々に求められている医療は、主にがん治療と救急治療になります。それに応えるため、本院である藤田医科大学病院と同等レベルの医療の提供を目指します。
将来的には5Gの専用回線を使った遠隔診療や、AI処理で次のステップにつなげていくことも視野に入れています。岡崎市民病院とも手を携えながら、地域の方々が安心して暮らしていける町づくりに参画していきたいと思っています。
地域医療の課題解決に向けた当センターの役割
24時間365日、断らない救急医療の確立を目指し、特に入院を要する救急医療の中心になっていきたいと思っています。ただ、回復期やリハビリ、介護など地域と連携するといったような仕組みづくりは、今後考えていかなければなりません。岡崎市、幸田町をはじめ、地域の方々と協力すれば、一つのモデルケースができると考えています。
岡崎医療センターと地域医療の関わりについて
当初、岡崎医療センターは、藤田医科大学で学んだ医師や看護師らの働く場の確保に向け計画されていました。
しかし、準備を進めるうちにこの地域の医療体制の課題が見えてきました。
人口10万人当たりに1院あるのが適正とされている総合病院が、岡崎では市民病院のみという少なさに加え、救急搬送による負担も集中しています。
解消のため、圏内の医療機関のみで治療を完結させる仕組みづくりが必要と感じました。
繰り返しになりますが、地域とともに医療システムを構築していくことを目指します。藤田医科大学の中でのネットワークを組み立て、様々な企業にも参画していただければ、そこからも広がりがもてると思います。
また、若い医療従事者の研修、経験を積む場、最終的には藤田の高い意欲を持った卒業生が活躍できる場になればいいと思います。