インフォームドコンセントガイドライン

インフォームドコンセントとは、患者さんが医師等から診療内容などについて十分な説明を受け理解した上で、患者さんご自身が同意され、最終的な治療方法を選択していただくということです。これを達成するため、当院では以下のようなガイドラインを定め診療を行います。

 

平成22年10月25日
藤田医科大学病院
インフォームドコンセント委員会

インフォームドコンセント(説明と同意)に関するガイドライン

1.目的

全ての医療行為で、その対象となるものは、医療行為の内容とそれによってもたらされる危険性・副作用、予測される結果、代替可能な医療行為の有無と内容、これらを実施しなかった場合に予測される結果等について説明し、患者さんの同意を得るべきです。さらに医師等の説明に基づき、患者さんがご自身の病状について充分に理解し治療に協力されること(パートナーシップ)は、相互の信頼関係に立脚した適切な医療の遂行と治療効果の達成のために重要です。具体的には、患者さん側の意思が常に尊重されることと、患者さんと医療者双方が十分なコミュニケーションを保ちつつ治療が進められることによって達成されます。本ガイドラインは、藤田医科大学病院におけるインフォームドコンセントが適切に運用されるために記載したものです。

2.対象

インフォームドコンセントは「説明・理解」とそれを条件とした「合意」のいずれも欠けないことが重要です。医療の受け手(患者さん)と担い手(医療者)とが医療に関する情報を共有し、合意に基づいて治療法などを選択していく過程の中ではじめて実現します。このガイドラインは、軽い侵襲から生命や身体に重大な影響を及ぼすような医療行為まで全ての検査や治療行為に関与する医療従事者と患者さんおよびご家族を対象とします。なお、意思を表明できない場合や、未成年者については適切な代理人(例:法定代理人、家族代表者など)を対象とします。

3.原則

インフォームドコンセントは医療者と患者さんとの、日々の誠実なコミュニケーションの積み重ねを通して成り立つものであり、あくまでも患者さんを主体とし、患者さんに観点が置かれている概念であることを理解する必要があります。具体的には、患者さんに医療(検査・治療等)上の選択の機会を提示するものであり、あらかじめ医療行為の必要性(病名、病状)、内容、期間、危険性・副作用、予測される結果、代替可能な医療行為の有無と内容、これらを実施しなかった場合に予測される結果等についてご説明し、患者さんの決定権を保証するものです。説明と同意は、口頭での説明と同時にその内容を文書で明示し、病院側および患者さん側の双方で確認・保管できるようにする必要があります。

4.手順

原則として主治医または担当医が患者さんに対して行います。
(意思を表明できない場合や未成年者については適切な代理人に対して行います。)
患者さんが理解できる平易な表現や、理解を促す図・模型および説明同意文書等を用いると共に、説明内容の理解度について細心の注意を払います。
病院側、患者さん側とも複数であることが望ましく、病院側は可能な限り看護師などが立ち会います。
セカンドオピニオンを受ける機会について説明をします。
説明同意文書に説明医師、病院側同席者、患者さん・代理人、患者さん側同席者の署名を行います。

5.書式および説明の範囲と基準

インフォームドコンセントのための書式および説明の範囲には以下の各項目と内容が含まれます。

  1. 説明項目および同意を確認する記載と主治医(または説明医)および患者さん(またはその代理人)の署名で構成された書式、
  2. 詳細な説明内容を項目別に記載した書式です。

また、口頭での説明と異なる内容があってはなりません。

1. 患者氏名、ID番号
2. 説明を行った日付
3. 診断名(病名および病状)
4. 検査・治療の目的
5. 検査・治療の内容
6. 検査・治療の実施日、期間
7. 検査・治療に伴う副作用、危険性、合併症
8. 他の選択肢について
  予定する検査・治療以外に考えられる手段または代替可能な医療行為をその内容・
  効果・危険性および予後を含めて具体的かつ平易に説明します。
  また、医学的処置を行わない場合の予後についても説明します。
 
9. 患者さんの自己決定権について
  患者に最終的な自己決定権があること、および予定される検査・治療を拒否した
  場合にも不利益のないこと、セカンドオピニオンを得る機会があることを説明
  します。
10. 患者さんの理解度および同意の確認
11. 同意した日付
12. 患者本人の署名
  患者本人が署名します。本人が署名不可能な場合は次項(13)にて代用します。
 
13. 患者さんの代理人の署名および続柄の明示
 (1) 患者本人の署名がある場合は不要です。未成年者、精神障害者、意識不明者、
  その他、患者本人が判断および署名不能の場合は必須です。この場合、代理人と患
  者の続柄を明示していただきます。
 (2) 未成年者、精神障害者、意識不明者、その他、患者本人に同意する能力がない場
  合(判断および署名不能の場合)で、かつ、緊急で医療行為を実施する必要があ
  るにもかかわらず代理人の署名をもらうことができない場合には、説明同意書の
  「□患者本人に同意する能力がない場合で、かつ、緊急で医療行為を実施する必
  要があるにもかかわらず代理人の署名をもらうことができないが、本医療行為を
  実施することにつき主治医が許可する」欄に☑を入れ、許可医師は所属診療科、氏
  名を記入する。 
  ※適切な代理人の署名をもらうことができない場合とは、例えば、患者が意識不
  明の場合、身寄りがない場合、家族等の連絡先が不明の場合などが挙げられます。
 
14. 患者さん側の同席者の署名
  患者さん側同席者がいる場合、同席者本人が署名します。
15. 主治医または説明医師の署名、病院側同席者がいる場合には病院側同席者の署名
 

6.記録の保管

説明同意書は原本を病院保管とし、原本をコピーし患者さんへ渡します。
入院患者さんの場合 原本は病棟において「患者保管文書ファイル」に一時保管し、退院時病歴室へ搬送します。
病歴室では、原本の内容確認を行い、スキャンセンターへ搬送します。
原本はスキャンセンターにおいて電子カルテに取り込み、再び病歴室へ搬送します。
原本は最終的に病歴室において入院歴毎の患者さん用ファイルに保管します。
外来患者さんの場合 原本は外来カルテ室(スキャンセンター)が各診療科より回収します。
原本はスキャンセンターにおいて電子カルテに取り込み、患者さん毎のファイルに保管します。